まちづくり会社シャレット・デポ代表 しゅーたのブログ

まちづくり会社代表の個人ブログです!

‟居場所‪”‬のデザイン

昔から考えていたことだが、公共空間が居心地の良いものであれば、人生はなんて豊かになるんだろうか、と思っていた。住宅、仕事場、学校、公園…

枚挙にキリはないが、これらの空間が良いものとされるにはどう規定さるのか興味があった。そこに所属する人なのか、あるいは建築様式がもたらすものなのか。

この延長線上にあるのが、都市であり、まちづくりの話に繋がってゆくのだろうが、まずはこの諸処の公共空間について考えていきたい。

 

〇学校建築

ある1冊の本を読んでいて気付かされたのだが、普通教育の学校は概して没個性的で、装飾は無く、無機質なコンクリートであることが一般的だ。これが、疑問なく成立してたことに、今だから言えるのだろうけれど違和感しか感じない。時代背景を探ってみると、理屈はなんとなく分かる。当時は規律訓練をする場所と考えるのが一般的であり、また閉鎖的な空間は一種の監視装置として機能していた。当然個性的である必要は全くないのだ。

建築が難しいのは、基本的に建築されれば何年も残るものであり、時代背景や技術の移り行きの速さにおいてけぼりにされるということがある。だからこそ、建築は長い目で見て、哲学的な視野を持って造られなければならないものだと思うのである。

時代は変わり、学校建築もまた変わる必要があるだろう。軍隊式の規律は今の時代にはそぐわなく、個性や創造性が求められる時代である。

調べてみると、今の学校建築は、部屋の仕切りがないオープンスクールなるものがあるらしい。建築様式だけではなく、仕組みもティーティーチングや個別学習を取り入れるなど、中々ユニークだったりする。これをみると、新しい教育のあり方がどんな人材を生み出すのか、考えただけで楽しくなる。

 

〇オフィス

オフィスの世界は、移り変わりが激しく学校よりもスピード性が求められる。また、知的創造やイノベーションが必要であることから、その仕組みを誘発させる仕組みは当然あってしかるべきだ。

昔ながらの年功序列による席順は古いと言わざるをえない。また、さぼるものがでないように監視できるような配置になっている。ばっかり言って時代錯誤も甚だしい。

このオフィスデザインは歴史があるようで深くは立ち入らないが、年代によって移り変わりがあるらしい。

Googleなどのイノベーション会社が、机などの配置がユニークなってるのは有名な話だが、その自由さが求められる時代だろう。

 

このように、学校建築しかりオフィスしかり、建築様式がコミュニケーションや学習、知的創造などを規定する側面は大いにあるような気がする。建築はとてつもなくおおきな要素なのだ。

もう少しスケールの大きい、都市の公共空間については、またの機会に述べたい。