公共空間とプレイスメイキング
公共空間は、歩道やストリート、プラザなどを指し、店などの建物と接する空間のことで、商業施設に対して影響力を持つ空間となる。
ここで、工夫が1つ必要で、広場などの空間は極めて重要であるが、いくら滞留時間を持たせたいと言っても、広場にある物の過度なデザインはショップの表情が埋没してしまう恐れがある。良質な素材を使いながらも、シンプルなデザインが求められていたりもする。
ちなみに、プレイスメイキングとは、『Town Center』(TWO VIRGINS)から引用すると、「人々が主役となる①多様なアクティビティを受容する②愛着や帰属意識が持てる③居心地の良い場の創出」と定義している。
これらは、現代のまちづくりには無くてはならない考え方だろう。都市部郊外問わず、プレイスメイキングという考え方は重宝されると、私は考える。
一つ一つ検証すると、
①多様なアクティビティを受容する
これは、街の活力を産むためには必須の在り方である。多様性が、娯楽や文化、産業を生み出し、経済も循環する。雇用が生まれ、そこに住む人々が増えるというわけである。
これは、大都市には顕著に見られる光景だろう。
②愛着や帰属意識が持てる
言わば郷土愛である。住み慣れた土地や人々を愛し、そのコミュニティの一員だと自覚するプロセスのことだろう。これが無くなると、人は去っていく。
③居心地の良い場の創出
これらは、ハードソフト両面から工夫の余地が多いにある領域である。居心地の良い公共空間の構築は、行政や民間のディベロッパーの役目だろうし、公園の整備などは行政に留まらず、NPOなどの市民セクターの役割でもあるだろう。
ここから導かれるのは、プレイスメイキングとは、特定の者が成し得るものではなく、一人一人のあらゆる人が、ステイクホルダーだし、当事者なのだといえる。
自分はこのプレイスメイキングを念頭に活動を行っているが、いかに人を巻き込んでプレイスメイキングを行っていくか、これを大事にしたいと考えている。