まちづくり会社シャレット・デポ代表 しゅーたのブログ

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目の高さの街

ヤン・ゲール『人間の街』(鹿島出版会)を読んで思ったのは、良い街というのは五感で雰囲気を感じ取ることができる街だということである。景観はもちろんのこと、肌や匂いで感じる質感は大事である。例えば、高層ビルが立ち並び、すきま風が吹きすさぶ街は果たして良い街といえるかどうかということなのである。

個人的には、例えば東京では、丸の内より下北沢の方が好きと言った具合である。

ヤン・ゲールは著書で、目の高さの街が高水準の質をそなえているべきであり、それは基本的人権とまで言っている。

また、ヤン・ゲールは街を歩くことを重視しており、著書では歩行について何ページにも渡って、歩行についての検証を行っている。

都市空間における活動は、移動活動と滞留活動に大別され、滞留活動の重要性さも訴えてる。良い街には歩いていない人が沢山いると言っており、ローマのように広場でたたずんだり座ったりしてる人が沢山いるのは、都市の質がそれだけ魅力的だからと述べている。

たしかにそのとおりだろう。先程引き合いに出した、下北沢では、歩くのも楽しいが、カフェが沢山あり、カフェでコーヒーをすすりながら、街中を眺めるというのも楽しいのだ。

 

良い街を創る上で、この移動活動と滞留活動は車の両輪と言えるだろう。このふたつが揃うことで街中は活性化すると言える。私はまちづくりの活動に携わってるが、この視点は忘れないでいたい。