まちづくり会社シャレット・デポ代表 しゅーたのブログ

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BIDとは

皆さん、BIDというのはご存じでしょうか。BIDとはBusiness Improvement District(ビジネス・インプルーブメント・ディストリクト)の略で、地域内の地権者に課される共同負担金を原資とし、地域内の不動産価値を高めるために必要なサービス事業を行う組織を指します。

歴史を紐解くと、1960年代にカナダのトロントで始まり、1980年代にはアメリカで広まりを見せました。その後はヨーロッパ等にも導入されを見せ世界中に広がっていきました。

この原資をもとにエリアマネジメントを行って、エリア全体の価値向上を目指していくわけですが、エリア全員の同意を得ることは非常に難しく、費用を負担してない人が恩恵を預かる、いわゆるフリーライダー(ただ乗り)問題が生じることもままあります。BIDは所詮民間組織にすぎず、民間から強制的に徴収することはできなかったわけです。

それが、日本ではBID制度が国会で成立し、2018年6月1日に公布・施行されました。これにより、対象エリア内の事業者に対して負担金の支払いを義務付け、行政が負担金を代理で徴収し、エリアマネジメント組織に渡すということが今回の法改正で位置づけされました。

もちろん、無条件というわけではなく、例えば商業エリアに限定されているとか、対象エリア内の事業者の同意があったうえで導入できる制度であるとか、様々な条件が課されています。

使い道としては、施設整備・管理だけにとどまらず、広報や行事などのソフト面の活動にも充当することができるのが特徴です。

 

アメリカやイギリスの事例を見ると、BID制度先進国というだけあって、この制度が非常に有効活用されています。これについては、また機会を見て触れていきたいと思います。