クアオルト(療養地)
クアオルト(Kurort)とはドイツ語で、クア(Kur)「治療・療養、保養のための滞在」と
オルト(Ort)「場所・地域」という単語が統合された言葉で、「療養地」という意味になります。
ドイツのクアオルトは、国が認定した特別な地域(基本的には自治体)で、4つの療養要因
(土に由来する温泉や泥・蒸気、気候、海、クナイプ式)で医療保険が適用される地域です。
入院・通院様々ですが、最長3週間滞在して治療をします。
現在は、治療客だけではなく、自費で健康づくりに活用する人が8割以上を占めており、
その意味では、療養地というより健康保養地の性格が強くなっています。
(㈱日本クアオルト研究所より引用)
ドイツと違い、日本は保険が適用されないので、ドイツの仕組みをそのまま導入することはできませんが、日本は自然環境に恵まれており、これを活かせば、健康保養地を作ることは可能と考えます。
長期滞在、交流人口の増加、健康増進、これだけ見ても、地方活性化の手段として、非常に面白い考え方であるのは一目瞭然です。さらに、今流行りのリモートワークなどを組み合わせれば、可能性は無限と言ってよいでしょう。
日本の自治体でも、この取り組みが推進されている地域があり、山形県上山市、大分県由布市などがあります。
もちろん、取り組みの導入にはいくつも壁があります。分野が多岐に渡っているので、具体的には、医療の分野、運動の分野、メンタルヘルスの分野などなど、横断的な研究が必要です。
ドイツのような、大規模保養施設の建設もハードルが高いでしょう。
既存の環境を活かした取り組みがキーワードになるかもしれません。